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病院について

平成28年 年頭の辞

2016/01/01

最近は、毎年のように日本からノーベル賞受賞者が出ています。昨年は、スーパーカミオカンデを使って
ニュートリノに質量があることを発見した梶田隆章さんが物理学賞、また熱帯地方の風土病オンコセルカ症
(河川盲目症)などの治療薬イベルメクチンを発見した大村智さんが医学生理学賞を受賞されました。
日本人としては、大変誇らしいことだと思います。
この50年余りの期間に巨大な費用が投資された代表的な科学研究としては、有人月着陸を実現したアポロ計画、
ヒトのDNAの全塩基配列を解読したヒトゲノムプロジェクトなどがあります。
さて、ヒトの脳は重さわずか1kg余りの柔らかい臓器ですが、脳の機能はどれくらい解明されているのでしょうか。
DNAの全塩基配列が解明されたのですから、脳の機能も明らかにされたのでしょうか。答えは、ノーです。
わかったことも少なくありませんが、わからないことは宇宙に匹敵します。脳には計1,000億個以上のニューロン
(神経細胞)があるとされています。天の川(銀河系)全体に含まれる恒星の数が2,000億個です。
脳のニューロンとニューロンを接続している突起(軸索突起と樹状突起)をすべて繋ぐと、その長さは100万kmに
なるといいます。地球から月までの平均距離は38万kmですから、その1.3往復に相当します。またニューロンと
ニューロンの接続する部位(シナプス)の数は、100兆個に達するといわれています。このようにヒトの脳は、
ミクロの眼で眺めると宇宙に匹敵するような複雑な構造です。なぜ右手の動きは、反対側の左の脳が担当して
いるのでしょうか。利き手とは、一体何でしょうか。目は2つあるのに、ものは1つに見えるのはなぜでしょうか。
極めつけは、意識の問題です。私たちは、毎晩眠ります。人生の1/3はねむっています。朝目が覚めると、きのう
眠る前の自分がまたいます。意識とは一体何か。意識は、脳のどこに存在するのでしょうか。
ノーベル賞受賞が決まった日のテレビのニュースを見ていると、どの放送局のアナウンサー、解説者も
ニコニコしています。
日本中がニコニコできる時代が訪れればすばらしいことです。
近畿中央病院では、大規模改築計画を進めています。
日本の都市部では、人口の高齢化が急速に進んでいます。
伊丹市の高齢者(65才以上)人口は現在20%、25年後には30%に増加すると推定されています。
このような人口構成の変化などを見据えて、平成26年6月「地域における医療及び介護の総合的な確保を
推進するための関係法律の整備等に関する法律」が成立・公布されました。これを踏まえて、「地域医療構想
策定ガイドライン等に関する検討会」が厚生労働省に設置されました。難解な用語が並んでいて難しいですが、
要するに10年先を見越して病院の役割を調整しようという提案です。近畿中央病院は、さらに地域との
連携を深め、地域に密着した病院運営を進めたいと思います。

本年もどうかよろしくお願い致します。

平成28年元旦 病院長 有田 憲生

 

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