受診するその前に
■ アトピー性皮膚炎につきまして、当科では標準治療のみ行っています。
■ 褥瘡の入院治療は行っておりません。
トピックス : 全身型紫外線治療器を導入
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2017年11月に部分照射型の紫外線治療器に加えて、全身の紫外線照射治療器を導入しました。 この機器は全身に均一に照射することができるため広範囲に症状を認めているかたに適しています。 病変のない部位には衣服をきたまま、遮光布を覆ったまま照射を受けることで紫外線の影響を避けることができます。 乾癬、慢性湿疹、アトピー性皮膚炎、脱毛、白斑、菌状息肉症などに治療効果が期待されます。 |
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アピールポイント
乾癬に力をいれています
皮膚疾患ほとんどすべてに対応しますが、乾癬において専門性の高い診断、治療を行います。
紫外線療法を行っています
乾癬、白斑に対して紫外線療法 (ナローバンドUVB療法) を行うことが可能です。
地域がん診療連携拠点病院に相応しいチーム医療
他科での抗がん剤治療により生じた皮膚障害にたいしては抗がん剤の治療をなるべく休止することなく、皮膚症状の緩和をめざした診療を行っています。
地域がん診療連携拠点病院
地域との病診連携
地域のクリニックよりのご紹介を積極的に受け入れていています。
緊急の入院が必要な皮膚感染症、重症薬疹等は、ご連絡をいただきましたら可能な限り受け入れを行っています。
主な診療内容
乾癬
■ 症状 | 皮膚に赤みを伴い、カサカサしたうすい皮ができては剥がれるという症状が出ます。軽いかゆみを伴うことが多いです。 |
■ 説明 | なかなか治らない皮膚病の1つ。 感染はしません (うつりません) 。 最近になって免疫反応の異常によって起こっていることがわかってきました。 |
■ 治療内容 | ステロイド外用剤や活性型ビタミンD3製剤の外用療法を主体に行い、重症例ではシクロスポリン等の内服療法や紫外線照射装置によるNB-UVB療法も行います。 また2010年より開始された生物製剤を用いた治療を行うことも可能です。 それぞれの患者さまの重症度と要求に合わせた治療を心がけます。 |
皮膚がん
■ 症状 | 色は赤いもの、黒いものが多いですが、さまざまです。 急に大きくなってくる場合とだんだんと大きくなってくる場合があります。 表面は盛り上がっているものから盛り上がりがないものまで様々です。 普通は痛みやかゆみなどの症状はありません。 |
■ 説明 | 代表的なもの ■ 悪性黒色腫 いわゆるほくろのがん。 足の裏などにできることが多いです。 早期発見が重要で早い段階だとほぼ100%手術で取るだけで治せます。 ■ 有棘細胞癌 高齢者の顔にできることが多いです。 昔日光によく当たっていた人の顔に赤いできものができたときはがんのできはじめであることが多いです(光線角化症)。 ■ 基底細胞癌 鼻の縁に黒いできものとしてできることが多いです。 ほっておくとだんだんと深く、中心がじくじくしてくることもあります。 ■ 血管肉腫 お年寄りの頭をぶつけたあとの血豆がなかなか治らないことから見つかることがあります。 昔は進行が早いがんでしたが、現在は放射線療法や抗がん剤などを組み合わせて進行を遅らせることが可能になりました。 |
■ 治療内容 | 基本的に手術でがんの部分を切り取ることが原則です。 大きさやできた場所、広がり方によっては放射線療法や抗がん剤治療、免疫療法を組み合わせて治療することもあります。ただし、皮膚癌の種類によっては、より専門性の高い他病院へ紹介させていただく場合もあります。 |
帯状疱疹
■ 症状 | 早期では皮膚症状がなく痛みだけのこともあり、はじめは整形外科、神経内科、脳外科を受診されることもあります。 痛みを伴う水疱 (みずぶくれ) が主症状ですが、水疱と痛みはどちらが先に出るかわかりません。 全身のあらゆる部位に出ますが、神経支配に一致しますので、原則は片側です。 |
■ 説明 | みずぼうそう (水痘) と同じウイルスの再発症状ですが、神経症状 (痛み) と皮膚症状 (水疱) が特徴です。 帯状疱疹後神経痛が残らないように早期の治療が重要です。 |
■ 治療内容 | 抵抗力・免疫力低下が誘引ですので安静が第一です。 抗ウイルス剤の点滴もしくは内服が治療の中心ですが、治療が不十分ですと、帯状疱疹後神経痛が残りますので、厳重な治療をお勧めします。 |
蜂窩織炎、丹毒
■ 症状 | 主に下肢、顔面の痛みを伴う腫脹ですが、顔面の場合は特に丹毒と呼ばれることが多いです。 (丹は赤いの意味、毒はばい菌が入っていることを表す昔からの表現です。すなわち、主に顔面の皮膚にばい菌が入って赤く腫れているという意味です) |
■ 説明 | ばい菌 (細菌) が皮膚に入って広がってしまう状態です。 傷口がなくても、毛穴などの正常部位から起こることが多いです。 また、糖尿病等の基礎疾患をお持ちの方は重症化することがありますので注意が必要です。 |
■ 治療内容 | 細菌をころす抗生剤の点滴もしくは内服が治療の中心となりますが、腫れている部分は安静にしないとなかなか治りません。 好発部位の下肢は、歩いたり、ずっと足を下げて座っていると腫れが退きませんので、入院安静が必要な場合があります。 |
薬疹
■ 症状 | 薬を飲みはじめてしばらくしてから発疹が出てきます。 症状はさまざまで発疹がひどくなったり、口の中や目にも症状が出ることがあります。 発熱や肝障害、腎障害を合併することもあります。 |
■ 説明 | 薬の成分に対するアレルギーによって起こります。 一度症状が出ると次にその薬を飲むと必ず同じような症状が出ます。 |
■ 治療内容 | 重症度に応じて、外来または入院で治療をすると共に、DLST検査、パッチテスト、などにより原因を調べます。 内服誘発試験は現在当科では行っていません。 |
膠原病
■ 症状 | 手足先の色が冷たくなると白く変わってきたり、顔などに発疹が出ることにより発見されることがあります。 |
■ 説明 | 膠原病とは全身の複数の臓器に炎症が起こり、臓器の機能障害をもたらす一連の疾患群の総称です。主に皮膚症状が出るのは全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、皮膚筋炎です。 |
■ 治療内容 | 種々の検査をして早期診断、的確な病勢の判断をしたのちに皮膚症状がメインの方に対してはステロイド内服やその他の治療を行い病勢の良好なコントロールを行います。 |
天疱瘡、類天疱瘡
■ 症状 | 体、あるいは口の中などに水ぶくれができます。 |
■ 説明 | 皮膚を攻撃する自己抗体ができるため起こります。 |
■ 治療内容 | 主にステロイド内服による治療を行います。その他症状に応じて免疫抑制剤やγグロブリン大量静注(IVIG)療法を行ったりします。 |
当科で行っている主な検査
真菌検査
発疹の出ている部分を削り、顕微鏡でカビがいるかどうか確かめる検査です。
パッチテスト (金属アレルギーを含む)
何かによるかぶれや薬剤、歯科金属に対するアレルギーの原因を調べるための検査です。
原因と考えられるものを皮膚に貼って確認します。
薬剤アレルギー検査
薬剤によるアレルギーがあるかどうかを薬剤パッチテストやDLST検査で確かめます。
薬剤内服の検査は当科では現在行っておりません。
ダーモスコピー
良性の腫瘍と悪性の腫瘍を鑑別するのに役立つ痛くない検査です。
皮膚エコー
皮膚や皮膚の下にできている腫瘍などに対する超音波検査です。
皮膚生検
発疹の一部を切り取り、顕微鏡で診断や治療効果を確かめる検査です。
専門外来
乾癬外来
■ 月曜日 / 午後 / 担当医師 樽谷勝仁
膠原病外来
■ 火曜日 / 午後 / 担当医師 樽谷勝仁
診療実績 / 統計
■ 診療実績
検査 / 手術 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | |
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入院 | 延患者数 | 2,076 | 1,577 | 1,016 |
1日平均患者数 | 5.7 | 4.3 | 2.8 | |
新入院患者数 | 186 | 138 | 96 | |
平均在院日数 | 10.2 | 10.2 | 9.6 | |
外来 | 延患者数 | 10,109 | 10,319 | 10,384 |
1日平均患者数 | 41.4 | 42.5 | 42.7 | |
新患者数 | 463 | 564 | 604 | |
紹介率 | 46.0 % | 49.6 % | 47.5 % | |
逆紹介率 | 36.1 % | 27.7 % | 23.5 % |
外部リンク